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日本語スキル別フィリピン人高度人材の採用戦略 – N1からビジネス英語対応まで

フィリピン人の高度IT人材は、英語力に加えて日本語習得意欲が高いのが特長です。

しかし、日本語レベルには個人差があり、採用ポジションや役割に応じた戦略的な活用が求められます。

この記事では、日本語能力試験(JLPT)レベル別に見たフィリピン人材の特徴と、企業がとるべき採用・育成のアプローチを整理します。


JLPT(日本語能力試験)のレベルと目安

レベル日本語能力の目安活用可能な業務例
N1ビジネスレベルの流暢な会話・文書理解顧客対応、提案、設計、PM
N2実務で必要な日本語が概ね理解できる社内打ち合わせ、マニュアル理解
N3日常会話が可能。実務は一部サポート要技術職補助、OJT中心の育成
N4/N5基礎的な会話ができる、翻訳サポート要通訳支援前提の補助業務、BPO業務

フィリピン人高度人材の日本語レベル分布(実務感覚)

  • N1:全体の10〜15%(特に日本在住経験者・永住希望者)
  • N2:主力層。現地日本語学校や独学で取得
  • N3:来日前の合格ライン。採用後の育成が前提
  • N4以下:潜在的に優秀だが、日本語強化が必須

採用戦略1:N1・N2クラス人材は即戦力として配置

特徴:

  • 社内外のコミュニケーションがスムーズ
  • 顧客との直接対話も可能
  • 書類作成や会議参加も問題なし

採用戦略:

  • 上流工程やリーダー候補として採用
  • プリセールス・SE補佐・サポート業務にも配置可能
  • 初年度から日本語業務量を100%想定してOK

採用戦略2:N3以下はポテンシャル重視で育成

特徴:

  • 技術力やマインドは高いが、語学は不安定
  • 文書よりも会話での理解が中心
  • チームサポートや通訳の助けが必要

採用戦略:

  • OJT+日本語研修セットでの採用
  • チーム内にバイリンガルスタッフを配置
  • 採用1年以内でのN2取得を目標とした育成プラン設計

採用成功のためのポイント

● 日本語力の評価は“試験+実践力”の両軸で

試験スコアに加え、実際の会話力や文章理解力をオンライン面談や課題で確認するとミスマッチを防げます。

● 英語+日本語の“ハイブリッド体制”を設計

日本語が得意なフィリピン人材と、英語中心のメンバーを組み合わせ、チーム全体の言語バランスを意識することで生産性が上がります。

● 採用後の“言語サポート体制”が定着率を左右

  • 業務用語マニュアルの整備
  • 翻訳ツールやチャットの活用
  • 定期的な言語評価とフィードバック

おわりに

日本語力は「壁」ではなく「成長余地」と捉えるべきです。

フィリピン人材は、語学習得に意欲的で、支援次第で劇的に成長します。
企業としては、現在のレベルだけでなく将来性を見据えた採用戦略が鍵になります。

日本語教育支援も含めた採用体制づくりにご関心のある方は、HAYATE JAPANまでご相談ください。