高度専門職ビザ(高度人材ポイント制)を活用する上で避けて通れないのが「ポイント計算」です。
この記事では、フィリピン人高度IT人材の雇用を想定しながら、ビザ取得に必要な70ポイント以上を獲得するための具体的な方法と、永住許可までの流れをわかりやすく解説します。
高度人材ポイント制とは?
日本の経済・社会の発展に寄与する高度外国人材に対し、在留資格の優遇措置を与える制度です。
● 最も注目すべきメリット:
- 70ポイント以上で高度専門職1号のビザ取得
- 1年で永住申請が可能
- 配偶者の就労可、親の帯同、家事使用人の同行が認められる
ポイント計算の仕組み(高度専門・技術活動分野)
評価項目 | 内容例 | 配点例 |
---|---|---|
学歴 | 修士以上:20点、学士:10点 | 最大20点 |
職歴 | 10年以上:20点、5年以上:15点 | 最大20点 |
年収 | 600万円:20点、700万円:25点 | 最大40点 |
年齢 | 30歳未満:15点、35歳未満:10点 | 最大15点 |
日本語力 | JLPT N1:15点、N2:10点 | 最大15点 |
研究実績等 | 特許・論文等 | 最大5点〜 |
ボーナス加点 | 特定大学卒、国内卒業など | 最大10点以上 |
※合計で70点以上が高度専門職1号ビザの基準です。
フィリピン人材における加点のコツ
1. 学歴の評価を最大限に活かす
フィリピンには政府認定の工学・情報系トップ大学(例:UP Diliman, Mapúa Universityなど)があり、学士+成績優秀で加点が得られるケースも。
2. 日本語能力試験(JLPT)の取得を促す
就労後の支援を前提に、来日前からN2〜N1取得を支援すると、大幅加点に繋がります。
3. 年収設定の調整
エンジニア人材で600万円を提示できれば20点が加算。人材の質に応じた報酬設計がポイントです。
高度専門職1号 → 永住へのステップ
● 永住申請の流れ(高度人材の場合):
- 高度専門職ビザ(5年)を取得
- 1年間の継続就労+安定収入を証明
- 永住許可申請(通常より大幅短縮)
- 承認後は在留期限なしで日本在住が可能
フィリピン人材にとって、母国との二重生活・家族計画を立てやすくなる点も大きな魅力です。
よくある質問
Q:ポイントは誰がどうやって計算する?
→ 出入国在留管理庁のガイドラインに基づき、企業と申請者が資料を添えて計算。審査は入管が最終判断します。
Q:70点に満たない場合はどうなる?
→ 通常の「技術・人文知識・国際業務」ビザでの申請も可能です(高度専門職の優遇措置は受けられません)。
おわりに:制度理解が採用成功のカギ
高度人材ポイント制は複雑に見えて、正しく準備すれば十分に達成可能な制度です。
フィリピン人材は教育水準・語学力・親和性の面で非常に優れており、正確なポイント設計と書類準備が成功の鍵になります。
HAYATE JAPANでは、ポイント計算の個別相談や、書類作成の支援も行っています。
まずはお気軽にご相談ください。