グローバル人材獲得競争が激化する中、優秀なフィリピン人高度人材を惹きつけるには、「給与」と「待遇設計」が重要な差別化ポイントになります。
この記事では、フィリピン人IT・技術系高度人材の市場相場や、企業が提示すべき条件、待遇設計のコツについて解説します。
フィリピン人高度人材の給与水準(日本国内雇用の場合)
職種例 | 経験年数 | 想定年収の目安 |
---|---|---|
Webエンジニア | 3〜5年 | 400万〜550万円/年 |
インフラエンジニア | 5〜10年 | 500万〜650万円/年 |
PM・チームリーダー | 10年以上 | 600万〜800万円以上/年 |
AI・データサイエンティスト | 3年以上 | 600万〜900万円/年 |
※地方企業の場合は住宅手当・交通費を含めた総支給額で調整するケースもあり。
海外水準との比較:なぜ日本が選ばれにくくなっているのか?
● シンガポール、UAE、カナダなどは報酬水準が高く、英語環境で働ける
● 日本の課題:
- 給与水準が相対的に低め
- 昇給スピードが遅い
- 英語環境が整っていない企業が多い
だからこそ、報酬+環境の両面で魅力を伝える戦略が必要です。
魅力的な待遇を設計するための5つの工夫
1. 年収の最低ラインは400万円以上を意識
特に高度専門職ビザの70点基準をクリアするには、年収600万円ラインが一つの指標となります。
2. 賃金以外の“非金銭的報酬”も重視
- 日本語学習支援(教材費補助など)
- 柔軟な勤務時間・リモート環境
- スキルアップ・資格支援制度
3. 昇給制度を明文化
将来的な給与モデル(例:1年目500万→3年後650万など)を明示すると、長期定着につながります。
4. 家族手当・住居手当の導入
家族帯同を予定する人材にとって、住宅支援や教育支援の有無は極めて重要です。
5. 日本での生活支援も「待遇の一部」
- 銀行・スマホ契約支援
- 地域案内・生活オリエンテーション
- 多言語対応の相談窓口
よくある質問
Q:同じスキルなら日本人と同じ給与で良い?
→ 法的には可能ですが、グローバル採用市場では比較対象が海外のため、国内基準だけでは優秀人材が集まりにくいのが現状です。
Q:福利厚生が充実していれば給与は低くてもいい?
→ 一部正しいですが、「金額+成長環境+柔軟さ」が揃ってこそ魅力的な雇用条件になります。
おわりに:報酬は“信頼”と“期待”のメッセージ
給与・待遇は、その人材に対する期待と敬意の表れです。
「なぜ日本で働くべきか」「この会社に入る価値は何か」を給与条件とセットで示すことが、優秀なフィリピン人材を惹きつけ、定着させるカギとなります。
HAYATE JAPANでは、給与交渉・報酬設計のご相談も随時承っています。お気軽にご相談ください。